忘却バッテリー最新話38話ネタバレ感想 面白さが加速し過ぎている件

こんにちは
くろいとりと申します。
ジャンププラスで連載されている
「忘却バッテリー」
名前の通り野球漫画なのですが、あんまりスポーツ漫画を読まない自分にもめちゃめちゃ面白く読めている超傑作漫画です!!
しかし思い切りギャグ満載な作品ながらも、シリアスな部分はえげつないくらいにシリアスで、恐ろしい程心を抉ってきます。
大抵の野球漫画では夢や希望に溢れた部分をメインにして描くと思いますが、この作品ではもっとリアルな部分にも踏み込んでくるのが本当に怖さを感じる所です。
ちょっと前には実際に世の中では夏の高校野球が行われている頃に描かれたエピソードで、高校野球に全てを懸けて、それでも叶わないという立ち位置の選手を、それまでにどれだけお金が掛かったかを交えて描いた回がありました。
あれはもうちょっと震えるレベルでしたね・・・。
そして最新話の38話もとんでもなかったです。
再び衝撃を味わいました。
という事で、最新話の38話の凄まじかった所をまとめてみたいと思います。
忘却バッテリー最新話38話ネタバレ感想
おっさんコミュニティ
この38話でメインとなるのは単なるおっさん達(笑)
よくアメトーークとかの高校野球大好き芸人とかでも語られてたような気がしますが、高校野球好きなおっさん達って凄く多いんですよね。(実際にどんなもんかは知らんけど)
主人公達の小手指高校は新設の野球部という事で、やたらと高校球児達に詳しいおっさん達にも知られていない存在。
そんな無名の学校が突如現れたぽっと出のチームが1回表で4点も獲るような展開は予想していませんでした。
それだけにおっさんのコミュニティでは、彼等が何者なのかと、彼等の実力が本物なのかで盛り上がりを見せていきます。
無名同士の初戦というガラガラの客席の中で、ビールを片手に野球を楽しむおっさん達。
おっさん達は独自の謎のコミュニティを持っていて、注目されてしまうと、おっさんがおっさんを呼ぶ事によってどんどん噂は広まっていってしまう。
情報がない事が次戦以降での大きなメリットとなっていくと考えた藤堂と千早は、出来る限り打たせて取るピッチングをするように清峰に言うものの、当然そんな器用な事は清峰には出来ず。
軽めに投げたつもりでも150キロ近いスピードが出てしまった清峰。
むしろそれによって自分が好調だと自覚した清峰は、結局特に気も使わずに投げることに。
清峰を止められないと悟った藤堂と千早は、多少でも球数を減らそうと、打ちまくってのコールドゲームを狙うのでした。
おっさんへの対応
遠慮せずに攻めまくった結果、5回表で15得点の小手指。
当然その辺の無名の高校が清峰から点を穫れるはずもなく、5回コールドでゲームセット。
そして試合終了後、おっさんコミュニティの中の一人が清峰と要に話しかけてきます。
中学野球からチェックするのを趣味としているというそのおっさん。
そんなおっさんは清峰と要の中学時代の活躍を知っていました。
その瞬間少しだけ緊張感が漂う小手指メンバー。
しかし当然中学での有名人だった彼等の事がバレるのは想定済み。
どちらかと言えば知将とまで呼ばれた要圭が記憶喪失でしかもアホになったという事実を知られる方がまずい事。
なのでここはあえて、要圭が頑張って知将のフリをして対応する事に。(まあ本人なんですが(笑))
自信満々で好青年っぽく話す事で、良い感じにおっさんに対応していきます。
・・・むしろ何故か騙す側の藤堂の方が騙されるくらいの感じなのが笑える所。
そしてそんな様子に他のおっさん達も群がってきます。
流石に中学野球を追いかけているだけあって、大分ビジュアルの変わっている藤堂や千早も声をかけられることに。
しかし注目される事に慣れていた彼等は何とかおっさん達をやり過ごすのでした。
いい人の定義とは?
そして帰り道、知将のフリをして疲れてしまった要圭はこう言います。
「別に嘘つかなくてもよかったんじゃね?あのおじさん達いい人だったしさァ」と。
しかしここで千早は最高に鋭い一言で切り替えします。
「いい人ってなんですか?」と。
まるで悪意はなさそうだったおっさん達。
しかし今後どうなるかはわかったものではない。
何故なら彼等が求めているのは、完璧なプレーの上手さと、礼儀正しい純真な子供であること。
何か失言をしてしまえば、味方のように感じていた彼等に、根に持たれたり怒りを買う事になるかもしれない。
そして揚げ足を取られる事になるかもしれない。
態度が悪かったりすれば、無礼者だと批判されて、チーム全体の悪評価に繋がることもあり得る。
SNSで実名を出されて叩かれる時代だけに、気を付けなければならない。
この辺りは物凄く深いですよね。
いい人っていう言葉は凄く難しいですし。
良い人=都合の良い人みたいな言われ方もしますからね。
しかもそれをこんな野球漫画でやるというのが本当に恐ろしいです。
こういう人達って大体応援してくれるものだという考え方が一般的な気がする所を、あえてこういう形で描いていくのだから。
普段はギャグ要素高めで、おっさん達もネタにする事が多いのに、唐突にシリアスにこういう話に入るのだから全く油断出来ません。
そして藤堂も、勝ち上がるという事はそういう事だと語ります。
アホなエラーでもして無様に負ければ、手のひら返してフルボッコにされると。
「赤の他人がいい人なのは、俺らが勝ってる間だけだ」と。
一回戦からテレビで放送されたり、ネットで配信されたり。
全く知らない赤の他人に応援される事もあれば、全く知らない赤の他人に馬鹿にされたり恨まれたりする事もあるという事。
今の世の中いくらでも好き勝手に批判する事が出来るだけに、目立てばそれだけ辛い目に遭う事もあります。
当然昔からそういう事はあったでしょうが、今はそれがより顕著になっていると思われます。
別に誰かに批判される必要なんてない人であっても、そういう目に遭う。
勝ち上がる事や目立ってしまうという事はそれだけリスクもあるって事なんですね。
まあそれは凄く理不尽なものだと思いますが。
しかしそんな状況の中でも要圭は言います。
「だったら勝てばいいじゃん」と。
これは物凄くシンプルで、そして力強い言葉です。
しかし同時にそれは誰かが批判される事にも繋がる訳で、逆に考えれば残酷な言葉でもあります。
例えば小手指が帝徳に4回戦で勝っちゃったりしたら、帝徳の叩かれ方なんて凄まじいものがあるでしょうからね。
まあ最終的には全て、それが戦うという事、という結論になるんでしょうけどね。
まとめ
という事で、試合自体は物凄くシンプルかつ楽勝だったものの、試合後のエピソードが非常に胸に残った今回。
単なる脇役でギャグ要員的な使われ方をしていた感のあるおっさん達を、まさかこういう形で描いていくとは思いませんでした。
まあこういうエピソードを描いたからといって、小手指のメンバーが悪く言われるような流れにはならないとは思いますけどね。
それぞれが色々なものを抱えていたりしながらも、決して暗い展開にはなっていかないのが「忘却バッテリー」だと思いますし。
とはいえ、大会がスタートしてしまったので、彼等が負ける時もやってくるでしょう。
1年中心の彼等がどこまで進んでいけるのか注目ですね!
今回はここまで。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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