サムライ8を更に読む 問題だらけの良い話風ラブストーリー39話ネタバレ感想

完全に散体したものの、なんだかんだ毎週ある意味では楽しんで読んでいる
「サムライ8」
個人的には前回の38話が過去最低を更新したと思っていましたが、今回の39話はある意味では軽々と記録を更新していったような気がします。
読んでいてこんなにも「何故こうなる??」と思わせる漫画って他にないんじゃないでしょうか。
どう好意的に解釈しようとしても全くフォロー出来ない主人公って、まさに前代未聞でしょうね。
ある意味では本当に「今最もピュアな主人公」なのかもしれません。
・・・・・・邪悪な方向にですが。
そんなやばすぎる39話の気になった所をごく一部だけまとめてみたいと思います。
サムライ8八丸伝39話のヤバい所
見ているだけのダルマ師匠
八丸とアンが話をしているのを物陰で見ていたダルマ師匠。
普通であれば師匠が見守っているという良い感じのシーンとなりそうですが、前回何一つとしてアドバイスもせず、相談すらされる事もなかったので、何も見守っているのか良くわかりません。
こういうのって、何かしら八丸の助けになる事をやったキャラが取る行動ではないでしょうか。
コイツは何もしていませんし、全てを分かったような感じで見守っているのはどうやっても納得いきません。
というか、マジでイラッとしかしませんよね。
これで上手くいったとしても、八丸が頑張った訳でもありませんし、お前も何もしてませんからね。
五空の事はとりあえず褒めた方が良いと思いますけども。
兄を忘れようとするアンの行動が理解不能
前回自分には兄がいたという事を口走ってしまったアン。
八丸が何のデリカシーもなくズカズカと聞いてくるので、アンは辛そうに語りだします。
自分達が「名無し」と呼ばれる存在だった事。
兄が自らを七志と名乗っていた事。
そして兄がアンの事を死んでも守り抜こうとしていた事。
しかし志半ばで死んでしまった事(まあ自分で勝手にサムライになろうとして死んだ訳ですが・・)
そんな事がありながらも、兄の願いが「アンには姫になって欲しい」というものだったことで、アンは姫になる修業の道へと入ります。
・・・・・・ん?姫への道って簡単に入れるの??
なんとなくエリートコースのような感じがするのですが、そんなにあっさりと入れるのであれば、もっと前から入っていれば良かったのではないだろうか??
・・・まあどういう方法を使ったのかはわかりませんが、とりあえず姫の修業の道へと入ったアン。
しかしどうしても兄を思い出すのが辛くなってしまったアンは、兄を忘れたいという気持ちでロッカーボールを漬物石代わりに使ってしまいます。
・・・・・・んっ?どういう事??
そもそもこのロッカーボールはどこからやってきた奴なんだろうか?
兄が勝手に使った奴がそのままアンのロッカーボールになったという事なのかな??
ロッカーボールは物凄く貴重なもののハズで、この時点で納得がいかないのですが、まあそこは別にいいでしょう。
だったら何故漬物石にするという理解不能な行動に出たのでしょうか??
忘れたいとは言うものの、実際はすぐ近くにあった訳ですよね??
忘れたいならもっと遠くに捨てればいいんじゃないかと思いますし、その辺りがフワフワしているせいで、アンが兄の事をどれだけ強く思っていたのかが微妙になってしまいます。
貴重なロッカーボールの管理が雑だったという点でも、兄の事を忘れたくないという点でもどちらにしても最悪だなぁと感じます。
そういう点からしてもアンも相当ヤバいです。
八丸の言動がどう見てもピュアな感じではない件
兄がいなくなってどうしても寂しくて悲しかったアン。
そんな中で出会ったのが兄と似ている八丸(クズさは比べ物にならない気がしますが)
そしてアンは八丸の姿に兄を見るようになっていきます。
兄が自分の所に、自分を守るために再び現れてくれたのだと(この考えもヤバい気がするが)
そこまで話したアンに対して、八丸は急に余裕を取り戻し、ポケットに手をツッコんだまま話します。
「兄さんとオレの違いが見えて・・・つい避けてしまった」
そんな風にアンの事をわかった感じで語る八丸。
えっ??そもそも避けていたのは八丸の方ですよね???
なんでアンの方が避けている事になっているの???
これってまさかの責任転嫁!??
そして更に格好つけているのか、壁にもたれかかったまま物凄くナルシストっぽい感じで続けます。
「オレはアンの兄さんじゃない。八丸だ」
この台詞自体は普通ですし問題ないんですが、八丸は相変わらず誠実とは思えない体勢(壁に手をついたまま)です。
そしてアンを追い詰めるような感じで語ります。
「君の兄さんの代わりにはなれない。オレは八丸として君を守りたい。アンが優しくしたかったのはオレじゃなくて兄さんの面影に対してだ」
別にこれもそんなに悪い台詞ではありません。
しかし、そもそも人生経験が全くない八丸がなんで急にこんなに偉そうにかつ、流暢に話しているのかが理解出来ません。
態度も相まってなんだか唯の詐欺師のような感じにしか思えないんですよね・・・。
そしてそこまで一方的に言われたアンはしっかりと反省して謝ります。
「ごめん・・・私の方こそ八丸くんをちゃんと見てなかったのかも・・」と。
八丸は前回から一回も謝っていないのにも関わらず、アンの事を謝らせるのに成功します。
この時点で完全にクズですが、八丸はアンが謝った時点で急に全部が終わった感じで語り始めます。
「アンの想いや大切なものが知れてちょうど良かった!なんかスッキリした!!」
・・・・これでスッキリされちゃうと困るんですが、これがピュアという事なんだろうか・・・。
読んでる方としては全くスッキリしていないどころかモヤモヤが止まりませんけれども・・・。
そしてあくまでもアンが悪かったという状況に追い込んでから、八丸は余裕を持ってアンに告白します。
「オレはせいいっぱい、いや・・死んでもアンを守ると誓うよ」
そんな言葉に流されてしまうアン。
「それは私が運命の姫だから?それとも・・・」
と「そうじゃないよ」と答えてもらうのが前提の質問をしてきます。
当然八丸はキメ顔で
「いや。アン・・・君だからだ」と格好良くキメるのでした。
うー―――――ん、物凄く気持ち悪いと思うのは私だけでしょうか??
八丸がやったのは、
- 五空に嫉妬して自分からクズ丸出しの行動を取りまくる
- 自分から避けておいてアンのせいにする
- イケメンでもないのにイケメンにしか許されないような話の聞き方をする
- 自分が有利だと知って自分は謝っていないのにアンには謝らせる
- まるで結婚詐欺師のような口だけの約束を交わす
と、こんな感じです。
正直吐き気がするくらいにクズでしかなかったので、今までも普通に八丸を嫌いでしたがますます嫌いになりましたよ。
まあアンもこの状況を受け入れていますし、なんなら八丸との空気感にときめいている感じさえ見せていますし、結局の所はどっちもどっちなんでしょうけれど。
そして自分は一切関わる事もなかったダルマ師匠は、相変わらず分かりづらい説法でお茶を濁して終了。
五空がせっかく物語を動かそうと頑張ってくれたのに、こんな結末ってなんなんだろうか。
不毛・・・・としか言いようがないです。
切り札を再びあっさり使うダルマ師匠
そんな中でようやくアタが襲来。
自らの艦を自性輪身して速度を上げていた事で追いついてきたようです。
どうやらアタはそのために侍魂を集めていたみたいですね。
・・・・・・・アタと同じ場所にいた花一はとっくに辿り着いているんですけどね。
特に侍魂を使う事もなかったのですが、この差ってなんなんだろうか???
・・・そもそも自性輪身ってなんなんだよ!!!
当たり前のように使っているけども、そのワード調べないとピンと来ないからね!!
しかも基本の使い方もわからんのに、応用されてもさっぱりだからね!!!
・・・・・・・・ハァ・・。
そしてここでダルマ師匠は、弁との戦いの際に使った自分の本当の体を取り戻す力を当たり前のように使います。
しかも今回は花一に対しても。
・・・・確かに一回しか使えないとは言ってなかったですが、こういうのって普通は切り札ですよね?
なんであっさりと使っちゃうんでしょうか・・・・。
これを使う時に自分を傷つけると、その傷は二度と治らないそうですし、長時間動けないというリスクがあるはず(まあ結局あっという間に目を覚ましましたけども)
あまりにも簡単に使われると切り札感すら薄れていきますね。
そもそもアタがやって来るのは分かっていたハズなのに、のんびり旅を続けていたのも意味不明ですし。
どうでもいいラブコメやってる暇があったら、もうちょっと何か対策を練っておくとか出来なかったのだろうか・・・。
言い回しがクドすぎる件
アタに対して本来の姿で迎え撃とうとしたダルマ師匠と花一。
それに対して、一切慌てる事もなく船内に待機している八丸や竜、五空や千。
千は伝説の侍二人が共闘するという事で珍しくテンションが上がっています。
「烏枢沙魔流、星寄せの猫侍、威掻くの花一。金剛夜叉流、星砕きの犬侍、魔噛みの達磨。この二人が手を組み闘う姿、よもや目に出来るとは思わなかった!」
・・・・・クドすぎる・・
一々毎回全部の異名みたいなものを言わないと気が済まないんでしょうか??
別に「伝説の二人が手を組む姿を目に出来るとは!?」くらいで良いんじゃないでしょうか。
こういう所が、1話目から何も成長していないというか、むしろ悪化の一途を辿っている部分ですよね・・・。
そして最後はダルマ師匠と花一がアタと激突した所で終了。
単なるロボットバトルのような感じですし、全然格好良くないですし、そもそも全く盛り上がってませんし、結局何がしたかったのかわかりませんね。
そもそも今回のサブタイトルが「奇襲」なのですが、あんまり奇襲でもないですよね。
ちゃんと迎え撃ってますし。
更に言えば今回の内容ってどっちかと言えば、八丸とアンのしょうもないラブコメ部分が主だと思うんですよね。
なんだかそういう所もイマイチだなぁと感じちゃいます。
サムライ8八丸伝39話まとめ
流石にそろそろ最後が近いのか、展開的にもかなり巻いているようにも思えた今回。
その割にしょうもないラブコメを見せられるというのが辛くもあります。
まあ積み重ねがない中でこんな展開をやっている訳で、仕方ないという気も少しだけしますが。
何よりも八丸の事をひたすら下げ続けているのは何故なのかわかりません。
ここまで好感度が低いというのに、一切上げるつもりがないというのはもう怖くもあります。
・・・・まあ今回の内容で八丸の好感度が上がると思っているのであれば、それは別の意味で怖いですが。
本当にツッコミ甲斐がある作品だなぁと毎回思います。
が、現在の週刊少年ジャンプでは「魔女の守人」という新たなとんでも作品も生まれています。
こちらもなかなか末恐ろしい作品となっていますし、ジャンプの今後がちょいと不安でもありますね。
とりあえず今回はここまで。
最後までお読み頂きありがとうございました!
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