ここは今から倫理です。4巻が凄まじすぎた件

ここは今から倫理です。4巻が凄まじすぎた件

「ここは今から倫理です。」4巻ネタバレ感想

 

前々から凄い作品だと思いながら読んでいた

 

「ここは今から倫理です。」

 

どうやらドラマ化もされるとの事でおめでたいですね!

実写化が難しい作品も多いですが、今作はかなりドラマ化しやすい作品とも言えるので期待出来そうな気がします。

 

 

 

そして最新の4巻を読んだのですが・・・・・

 

これは凄かった!!

 

 

これまでに描かれてきた物語に一旦の区切りがつけられる事になった訳なのですが、その結末がなんとも言えない辛いものとなっていて、良い感じに感情をごちゃごちゃにされてしまいました。

読んでいてシンプルに面白いという感じの作品でもありませんが、少なくとも何かしら生きる事について考えられる作品なんですよね。

頭が良くない自分でも、こういうテーマについては自然と考えてしまう事でもありますし、難しいとは思いながらもスッと入ってくるのが凄いなぁと思います。

 

これまでも面白かったですが、4巻はとにかく本当にやばかったので、軽く感想を書いていきたいと思います!

 

ここは今から倫理です。4巻感想

 

「ここは今から倫理です。」とは?

 

主人公となるのは倫理を専門にする高校教師の高柳

 

倫理という学ばずとも将来困る事がない学問。

しかしその授業には人生の真実が詰まっているもの。

選択授業で倫理を選択した15人の生徒達は、高柳との対話を通して「より良く生きる」事について考えていく事になります

 

見た目もかなりイケメンの高柳。

生徒の深い悩みにもしっかりと寄り添い、心を救おうとする物凄く良い教師に見えます。

しかしその一方で悩んでいる人間にしか興味がないという一面も

 

彼自身の過去はかなり謎に包まれていて、きっと過去に何か心が傷付いた事があったのではないかと想像出来ます。

この4巻では彼の教師になる前の部分も描かれていて、彼の内面にも迫る部分だと思いました。

 

4巻の内容

 

この4巻では

 

「リストカットを繰り返している生徒と保健室登校をしている生徒」のエピソードの後編

これまでの総決算とも言える倫理の授業でのディベート回

卒業を迎えた生徒の高柳への告白

高柳の過去の旅

そして新シリーズの始まり

 

という感じの5話が描かれています。

 

リストカットを繰り返す生徒の話

 

リストカットを繰り返す生徒のエピソードでは

倫理を教える人間の無力さ、そして倫理を教える事自体の無力さ

善く生きる事などについて描かれています。

 

このエピソードはリストカットしようとする生徒と、2巻の7話で心を救う事が出来なかった都幾川という生徒が深く関わってきていて、高柳自身もかなり無力さを感じてしまう話でもあり物凄くキツイ話です。

しかしその反面、生徒達がそれぞれに必要とする人を見つけた事で救われる(一時的にではあっても)という展開でもあり、苦しいような辛いような、それでも少しは良かったのかと思える凄いエピソードだと思います。

 

集大成のディベート回

 

一人の生徒がイジメられる事となり、その事について倫理の授業を選択している15名の生徒達でディベートを行う事になる回。

 

トークテーマは「クラスで一人ぼっちになっている生徒をどうしたらいいか」について

15名の生徒達は個人主義と全体主義の立場に立って意見を交換する事に。

 

何かしらの問題を抱えているメンバーばかりという事もあり、話は脱線しながらも中々白熱していきます。

どの意見も納得できるというか、否定しづらい意見ばかりという事もあり、高柳と同様に話に聞き入ってしまいます。

 

しかし当然ながら、こんな難しいトークテーマに答えがあるはずもありません

大切なのは相手側の気持ちになって考えてみる事。

 

相手を変えたければ自分も変わらなければならない。

何故なら相手も自分も不完全なのだから。

それに気づいてどうするかを決めるのであればそれが正しい。

 

物凄く難しい話であり、どうすればいいかなんて事は簡単にはわからない。

それでもこうやって意見を交換したり自分を振り返る事は間違いなく正しい。

 

より良い生き方を考える、倫理という学問についての総決算のような回と言えるでしょう。

 

一人の生徒の結末

 

これまでの総決算とも言えるディベート回を終え、次の話は一気に時間が飛び、高柳の倫理の授業を受けていた3年生達の卒業式の場面。

 

この回での主役は本作の1話目のメインキャラクターとして描かれた逢沢いち子

元々は複数の相手と関係を持っていたりと、かなりの問題児と言える存在でした。

しかし普通ではない高柳に興味を持ち、彼に救われた事で本気で好きになってしまっていました

 

人生観まで高柳に変えられた逢沢。

ずっと倫理の授業を楽しみにしていた彼女も遂に卒業の時を迎えます。

 

そしてこのタイミングで高柳への告白を決意した逢沢。

いつものように一人でタバコを吸っている高柳の所へ向かいます。

 

そこで逢沢は真正面から自分の思いを誠心誠意伝えます。

 

自分にとっては先生が豊かへのかけはしなのだと。

いっぱい勉強するから先生の隣にいさせてくださいと

 

そんな精一杯の告白に対して、気持ちだけ頂くと大人な対応をする高柳。

逢沢さんならきっと大学で素敵な人が見つかりますと。

 

そんな残酷な言葉に対して逢沢は必死で叫びます。

 

せんせには分かんないよ!あたしがどんだけせんせの事好きなのか!!

世界は広げたいよ。色んな事知りたい。

でも出会いはここで終わりでいいよ!!

お願いせんせい。あたしの為にって言って振らないで!!

 

青臭いと言ってしまえばそれまでの逢沢の言葉。

しかし高柳によって人生観を変えられた逢沢にとってはこれが本当の気持ちであり、これはやはり胸にグッと来るものがあります

 

そこで高柳は逆に逢沢へと問いかけます。

 

「逢沢さんは将来の事考えていますか?結婚とか子供とか」

 

その言葉に動揺しながらも、子供は欲しいし結婚式もしたいと答える逢沢。

しかし何故そんな事を聞くのかと尋ねた逢沢に、高柳は衝撃的な言葉を返します。

 

私は結婚には懲りたから、もうしません

でも貴方はきっといつか・・・幸せな結婚をして下さいね。約束です・・

 

今まで高柳が結婚していた(そして離婚した?)事なんか知らなかった逢沢は一気に顔が青ざめてしまいます。

見守ってくれていた共に倫理を学んだ友人の所へ駆け出して叫びます。

 

もういい。

もういい帰る。ヤダもういい~~~~!!

汚い。大人って汚いよお・・・・

 

泣き叫ぶ逢沢を介抱する2人の友人は、これまでの関係がなかったかのように高柳をゴミでも見る目で見つめます

しかしそれでも言い訳をするでもなく、目の前の扉をそっと閉めた高柳。

 

教えたい

倫理がとても大事な事で

それがたとえ分かってもうまくなんて生きられない

そんな愚かな人間の愛し方を・・・

自分自身の愛し方を・・・

 

そんな事を思いながら、静かにその場に座り込む高柳。

 

 

・・・・・キツイわ!!!

このシーン読んでて鳥肌が立ったというか吐きそうになったというか、卒業式のエピソードでまさかこんなに苦しい気持ちにされるとは思ってなかったわ!!

 

逢沢が告白するという展開はある意味では当たり前の展開。

それだけに、どういう結末を迎えるのか心配でもありました。

が、まさかこんなに思い切り逢沢をぶった切る展開だとは予想できなかったですよ・・・。

 

とはいえこういう展開の時にどうするかと言えば、やはりこれしかないのかもしれませんよね。

倫理を通してこれまで生徒達を救ってきた高柳。

しかしその中でも2巻の7話で描かれた都幾川幸人という生徒に関しては完全に失敗してしまいました

 

懐いた人には誰にでもくっついてしまう愛着障害を持った彼を救おうと、間違っている事を知りつつも抱きしめてしまった高柳

それはその場しのぎの問題の先送りであり心を救う事ではありません。

 

高柳の大学時代の先生もこんな事を言っていました。

 

女に助けを求められた時、女に、愛が欲しいと泣きつかれた時、一番手っ取り早いのはその女を抱いちまう事。

しかしそれは即効性のある解決ではあるもののその場だけの事であり、明日、明後日の彼女を救える訳でもなく、教師ともなればそんなのが同時に何人もいたりする。

一人一人を抱く事は出来ず、抱く人間と抱かない人間がいるのはもっと悪い。

こんな時に我々が行う最高の善とはなんだ?様々な制約の中でお前は人を救えるか・・・?

 

大学時代にその答えが出せなかった(と思われる)高柳。

都幾川を救えなかった事も、逢沢を真正面からぶった斬った原因の一つかもしれませんね。

 

いつか逢沢が自分に告白するのは分かっていた。

しかし自分の過去を教えてしまえば彼女はせっかく持った倫理への興味を失い、また非行に走ってしまうかもしれない

答えが出ないまま問題を先送りして、倫理の授業を教えた所で真実を告げる。

 

これは結局の所ただの打算であり、問題の先送りでしかないのでしょう。

じゃあどうすれば逢沢の心を救えたのか?

これは高柳が今後も考え続けるテーマとなりそうです。

 

高柳と先生の二人旅

 

残酷で悲しい逢沢との別れの後に描かれたのは、高柳が大学時代の先生と2人で旅に出たエピソード

この先生こそが高柳が憧れ、話してみたいと思っていた相手であり、高柳がタバコを吸うようになった原因でもある人物です。

高柳にとっても非常に重要な2巻の7話でも登場していた超重要キャラクターですが、このタイミングで描いてくるというのも上手いですよね。

 

映画の寅さんの話や正しさや正義。

男と女や差別。

タバコと酒を交えながらも高柳の真相に迫っていく先生。

 

この旅の中で高柳には菊川という彼女がいる事も明らかになります。

そして高柳は家族旅行の経験もないという事で、幼少時に何か辛い経験なんかをしている可能性もありそうです。

 

先生や彼女の菊川にも「何を考えているのか分からない」と言われる高柳。

何故疑われるのかわからないと語る高柳に対して、先生はこんな風に言います。

 

お前自身がお前自身を信じていないから

お前は随分おそるおそる生きてる感じがする。

強い意見を持っていそうでにじみ出ているのに・・・黙っている

物凄く熱いものを目の奥に隠しているのに、はっきり言わずにこっちが聞きたかった言葉を選んで言ってる感じ

 

と、かなり核心をついたような感じの先生。

しかしそれでも先生は、高柳は教師になるのがいいのかもしれないと考えます。

 

先生は高柳が教師を選んだ理由を、疑われる事のない確固たる自分を見つける為ではないかという答えを出す事に。

 

それに対してはぐらかしながらも高柳も答えます。

 

先生みたいな先生になりたいから先生になるんです。

偏屈で嫌な事言って嫌われてるけど、僕みたいな偏屈な若者を時々そっと助けてくれるような先生になりたい

 

この時点での高柳の言葉はきっと本気のはず。

 

しかし旅の中で時々携帯電話を見つめていた高柳。

彼女の菊川の事を「ちゃんと好きです」とは語りながらも、「ちゃんと」の意味を分かっていないのかもしれないと語っていました。

 

おそらく菊川こそが高柳が結婚した相手のはずですし、この時点であまりうまくいっていない感じの彼らがどういう経緯で別れる事になったのか?

そして別れた事が高柳にどういう影響を与えたのか?

 

その辺りが今後いつか描かれてくる事になる部分だと思います。

そしてその部分こそが高柳自身が救われる事になるヒントのような気がします。

 

まさかの新シリーズ

 

高柳と先生の旅に続いて描かれたのは、Xジェンダー(身体的な性別に関わらず性自認が男性にも女性にも当てはまらない)だという生徒の沖津叶太

父とネクタイが嫌いで、彼にとって父は嫌な男の象徴でありネクタイは父の象徴。

 

彼の体は男ながらもお化粧にも興味があり、女装にも興味がある。

周りからはゲイじゃないかと噂されるも、他人からの評価なんてどうでもいいと考えていました。

 

そんな中で高柳がやっていた身体検査に引っかかってしまった沖津

ブレザーとネクタイが着たくないと考える沖津は、男はこうするものだという考えに逆らって再度高柳に捕まってしまう事に。

 

どうやら家族の仲も悪いようで、父親は「何でこんな風に育ったのか」なんて事を軽々しく口に出すような適当っぷり

それだけに、沖津はもっとちゃんと自分の事を見てくれていたら、それくらい分かっていたんじゃないかとショックを受ける事に。

 

ルールに従いたくないというただ一点で、頑なにブレザーとネクタイを着用せずに高柳の前に現れた沖津

そんな沖津に対して社会に出れば学校どころではない多くのルールがふりかかるのだと高柳は語ります。

 

しかしそれでもネクタイはしたくないと語る沖津を見て、「もしかしてリボンを着けたいとかですか?」と問いかける高柳。

自分を見透かされたようで焦る沖津に対して、高柳は厳しい口調で忠告します。

 

貴方がルール違反をする限り、私はずっと貴方を注意し続ける

貴方一人がルール違反を続けた所で・・・私達、学校・・・もっと言えば社会は変わらない

嫌ならルール自体を変える努力をしてみなさい

社会のルールをきちんと守った上で

 

その言葉に足を止めた沖津に、高柳は署名でも集めてみるのはどうかとアドバイス。

 

信念を持った一人の人間は、自分の利害にしか興味のない99人の人間と同等の社会的力を持つ

 

そんな哲学者のミルの言葉を沖津に残した高柳。

 

沖津は周りの人達に対して実際に署名を貰うために行動に出ようかと考えるも、自分を見る周りの目に結局は行動する事が出来ませんでした。

父親だけでなく母親も自分の事を分かってくれず、自分がこうなった事が父の責任なのではないかと安直に考えます。

 

父の冷たい視線に腹を立てながら、いつもと同じ格好で高柳の前に姿を現した沖津

その手にはネクタイが握られていて、着け方がわからないと高柳に叫ぶと、高柳は優しくちょっと不器用に沖津にネクタイを巻いてくれます

 

そしてネクタイの重要性を語る高柳。

しかし沖津は「こんなんで屈するもんか」と叫んでネクタイを外すのでした。

 

 

それから1年後、沖津が向かったのは倫理の授業が行われる教室の前。

 

「・・・署名は集まっていますか?」

 

久しぶりに会ったというのに、いきなりそんな風に問いかける高柳。

高柳が自分の事を覚えていた事に沖津も驚きますが、高柳は当然の用に語ります。

 

「貴方は―――99人のうちの一人ではきっとないから」

 

高柳の話を聞いてみたくなった沖津。

教室の中には彼を含めた12人の生徒が。

 

そして新たな授業が始まっていくのでした。

 

ここは今から倫理です。4巻感想まとめ

 

という感じで始まった新たなメンバーでの倫理の授業。

 

正直逢沢の学年が終わった事で、なんとなく最終巻になるような気がしてしまったのですが、まだまだ続くようで一安心でした。

間違いなく沖津を含めて色々と生きづらい人生を送っているメンバーばかりが揃っているんでしょう

 

彼らの人生に高柳がどう関わっていくのか?

そして高柳の過去とは?

果たして高柳は答えを見つけ出す事が出来るのか?

 

出来れば逢沢もまた登場して欲しいなぁ・・・。

なんだかんだ良いキャラでしたし、どういう形であれ高柳と分かりあって欲しいですし、なんらかの形で救われていて欲しいです。

 

多分まだまだ読んでいて衝撃的な展開が続くのでしょうが、彼らがどうなっていくのか見守りたいですね!

 

 

今回はここまで。

 

最後までお読み頂きありがとうございました!

 

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