3月のライオン最新1巻ネタバレ感想!桐山零と将棋や家族を廻る優しい物語

3月のライオン最新1巻ネタバレ感想!桐山零と将棋や家族を廻る優しい物語

個人的には現在連載中、そして完結済みの作品を含めてもトップ5に入るくらいに大好きな作品である

 

「3月のライオン」

 

将棋を題材にした作品ではありますが、メインとなるのは主人公である桐山零くんの人生の部分だと思います。

悲しさや辛さ、困難に立ち向かい戦い続ける彼の姿、そしてそんな彼の周りの優しい人々によって彼はどんどん成長していきます。

どこまでも優しくて、どこまでも厳しい世界で描かれるこの作品は、漫画好きな人ならマストで読んでおくべき作品なんじゃないかと思います。

 

そんな「3月のライオン」ですが、やはり最初は結構キツイ内容だったりします。

明るく楽しい部分がありつつも、どうしても苦しんでしまう部分がしっかりと描かれていて、胸にずっしり重くのしかかってくるような読後感なんです。

 

今回は「3月のライオン」1巻のポイントをまとめてみたいと思います。

 

3月のライオン1巻感想

 

1話「桐山零」

 

記念すべき1話目。

主人公である桐山零が悪夢から目覚めて淡々と出かける準備をします。

そして将棋会館へと向かい自分と深く関わりのある師匠と対局をする。

 

勝負を終えた零の元にお世話になっている川本家という一家に誘われて夕食を共にすることに。

明るい雰囲気ながらも食が進まない零は気を失ったように眠りについてしまう。

彼がC級1組五段のプロ棋士であるという事が明かされて終わりとなります。

 

自分は本作を5巻が出た頃に一気読みしたのであれですが、羽海野チカ先生の「ハチミツとクローバー」を読んでいた人がこの話をいきなり読んだら、その雰囲気の違いに驚かされたんじゃないでしょうか。

 

もちろん「ハチミツとクローバー」と通ずる部分もかなりあります。

ハチクロでも将棋の描写は描かれてましたしね。

 

しかしそれでもこの内容はかなり衝撃的だったと思います。

 

何かしら心に傷を抱えていそうな主人公の青年が、お世話になった大事な人(育ての親であり師匠でもある)と対局をして勝利する。

しかし勝利した事は喜びではなく辛く苦しいものだった

それこそ実の親を殴っているような感覚を覚えるほどに。

 

かなりこの部分がエグく描かれており、1話目としては一体どういう話なんだよと思わせてくれます。

 

しかしそれでも将棋の残酷さや恐ろしさはしっかりと読者にも伝わってきますね。

それでいて零を迎え入れる川本家という温かい家族も描かれていて、少しだけ希望を感じさせる所もありました。

 

2話「河沿いの町」

 

かなりダークな世界観にも感じてしまった1話目に比べて一気にハチクロっぽさを感じる事が出来た2話目

 

零と川本家の関係がコミカルに描かれ、プロ棋士ながらも通っている高校生活も割と明るく描かれます。

更には川本家の姉妹が祖父のお店のお手伝いをしていたり、ライバルである二海堂晴信が登場したりと短いながらもかなり詰め込まれている回となっています。

 

ひなちゃんの明るさ、学校の林田先生との関係

温かく優しいあかりさんとまだ小さいももちゃん。

めちゃめちゃ明るくちょっとうざいライバルの二階堂。

 

1話目はかなり辛いと思われていた零ですが、少なくとも彼の周りからは救いを感じさせてくれた気がします。

 

3話「あかり」

 

零が生きる将棋の世界の厳しさや夜の世界で生きるあかりさんのもう一つの顔が描かれる3話

 

お世話になっている先輩ともガチで勝負しないといけない勝負の世界である将棋界。

勝てば勝つほど対局は増えるも、負ければ負けただけ対局は減る

生きる為には勝ち続けなければならない世界であり、自分が勝つという事は相手の人生を奪うとも言えます。

トーナメントが多い分、こういうのは辛いですよね。

 

そして銀座の夜の世界でもう一つの顔を持つあかりさん。

家庭的なイメージのあるあかりさんが見せるもう一つの顔は非常にお美しいんですよね。

 

零とあかりさんの出会いもここで描かれる事に。

あかりさんの圧倒的な母性というか優しさを感じる場面ですね。

 

4話「橋の向こう」

 

零と川本家の関係がメインで描かれた4話。

 

お盆の時期の物語という事で、かなりノスタルジックなストーリーとなっています。

この回だけを見れば将棋漫画だとは全く思えませんし、ものすごく切ない気持ちにさせられてしまいますね。

 

悲しい過去を持っている零ですが、どうやら川本家にも何か悲しい事が起きていた

そういう事が分かる内容となっていて、川本家も複雑な思いを抱えているというのが伝わってきます。

 

5話「晴信」

 

零がライバルの二階堂との勝負に挑む回。

将棋の厳しさや苦しさ、そして激しく熱い勝負がしっかりと描かれます。

 

プロになるということは止まらない列車に飛び乗るようなものだ

 

この言葉はかなり印象的な言葉でした。

降りる時は負け続けて転がり落ちるだけだという厳しく苦しい世界。

スポーツなんかと違って現役時代が長い将棋だからこその部分なんですよね。

 

零と二階堂のライバル関係も非常に熱く、零もこの戦いでは将棋を楽しそうに指しているんです。

こういう部分では少しだけ救いを感じさせてくれますね。

 

6話「夜空のむこう」

 

川本家での送り盆の様子が描かれた6話。

その儀式で零が川本家の悲しみに触れるという部分がメインとなりますね。

 

両親を失っても泣けなかった零。

母親を亡くした悲しみを爆発させて泣きじゃくるひな。

 

良い感じの対比となっていて、この時点からひなの側に零がいるという構図が出来上がってもいます

 

7話「ひな」

 

ひなの淡い初恋の部分が描かれた7話。

 

好きな男の子の為にお弁当作りに奮闘するひな。

しかしそれを渡す事が出来ずに捨てようとしてしまう。

 

正に甘酸っぱい初恋という感じでありながら、しっかりとオチがついていたりする日常回ですね。

 

その中で、零がかつての義理の姉との一幕を思い出すシーンが衝撃的だったり。

実はこの部分が未だに描かれていません。(15巻時点でも)

ちょっと気になる部分なんですよね・・・これ。

 

8話「ブイエス」

 

零が二階堂とブイエス(1対1のトレーニング)をする前半と、二階堂と共に川本家で夕食を共にする回。

 

将棋のプロは普段何をやっているの?

 

そういう部分に答えてくれる展開となっていました。

日々勉強していかないと常に変わりゆく戦いについていけなくなるんですよね。

どれだけ勉強したかが大切になってくるんだから、プロ棋士は大変です。

 

そして後半では川本家と二階堂が遭遇。

 

あかりさんの意外な一面が描かれたりと、ギャグ描写を交えながらもほっこりした気持ちになる回でした。

 

9話「契約」

 

零が生きる為に人生で初めて嘘をついたという部分が描かれる9話。

ほっこりした8話からの落差が酷いですよね。

 

零が元々苦手だった将棋

 

元々いじめられっ子で友達もいない零には、大好きな父と一緒に過ごせる将棋の時間だけが大切なもの

だからこそ一生懸命将棋を頑張っていた。

 

まだ幼い零は、父の友人である幸田がやってくる事を嬉しく感じていました。

クラスの子たちが何を喋っているのか分からなかったという零。

しかし盤を挟んでの幸田の言葉はしっかりと零に届いていて、それは家族以外ではその人だけでした。

 

 

あかりの代わりにモモの事を保育園に迎えに行く事になった零。

しかしその帰り道でモモは転んで怪我をしてしまいます。

小さなモモの手に残った傷も見て何故か涙をポロポロと流してしまった零

 

彼はその時、子供の頃に亡くした妹の事を思い出してしまっていたのです。

 

飲酒運転のトラックの巻き添えとなって亡くなった零の両親と妹

 

ひとりぼっちになってしまった零に対して、親戚達は誰も助けてくれたりはしません。

施設に預けられる事になれば、落ち着く時間は一瞬も無くなってしまう。

 

そう思っていた零の前にやってきたのが幸田

周りが誰も零の事を見ようともしない状況で、幸田は零に尋ねます。

 

「君は将棋が好きか?」と

 

誰も頼れる人がない状況の零はその言葉にすがります。

 

「・・・はい」

そう答えた瞬間、将棋の神様と零の間に契約が交わされます

人生で初めて生きる為に嘘を付き、それによって零は戻れない道へと踏み込む事に。

 

この回は非常に衝撃的でした。

プロ棋士となった彼が、本当は将棋が好きではない

 

生きるためにまだ幼い零が選ばなければならなかった選択

誰を攻める事も出来ませんが、どうしようもなく悲しい話ですよね。

だからこそ零は生きる事に苦しんでいるんだと明らかにしてくれました

 

10話「カッコーの巣の上で」

 

9話で零が将棋の家の子供になるまでが描かれ、10話では将棋の家の子供としての生活の部分が描かれます。

 

幸田の家で待っていたのは、同じく棋士を目指す幸田の本当の子供達。

4つ上の姉の香子と同じ歳で弟の歩

 

棋士を目指す事が定められたかのような名前ですよね。

こんな名前つけられたらプレッシャー凄そうだわ・・・・。

 

将棋に負けて零を殴るような香子。

棋風も気性も嵐のように激しかったという彼女

 

そんな香子にも負けずに段々と家族になっていく零。

しかし幸田を「お父さん」と呼び始める零に対する香子の目は冷たい状況

 

幸田は将棋を愛していて、良くも悪くも将棋が全ての中心。

だからこそ幸田の視界に入り続ける為には強くなるしかなかった

 

内弟子だった零に抜かれた事で歩が先に潰れてしまいます。

しかしそれを仕方ない事だとバッサリ切り捨てる幸田。

 

プロになるのがゴールなんじゃない

なってからの方が気が遠くなる程長いんだ

進めば進む程道はけわしくまわりに人はいなくなる

自分で自分をメンテナンス出来る人間しかどのみち先へは進めなくなるんだよ

これは真実なのでしょうが、それにしても子供にこれは厳しすぎますよね。

 

それに続いて零に勝てない事で香子も奨励会を辞めさせられる事に

 

結局残ったのは他人の子供だけ。

香子は街を遊び回るようになり、歩は部屋にこもってゲームに飲み込まれる。

3人で過ごす事もなくなり、いたたまれない零は更に将棋の勉強にのめり込む。

 

そして中2の終わりにプロの一歩手前の三段リーグへと到達した零

 

そこで彼が見てしまったのがカッコウの生態

 

カッコウは他の鳥の巣に卵を産み付け、そこで産まれたヒナは元々の子供達を全て外に落として巣を占領。

何も知らない育ての親は、自分の子を殺した他人の子にせっせとエサを運んで育て続ける。

例えカッコウのヒナが自分よりも大きくなったとしても、いつまでもエサを運び続けるのだと。

 

そのカッコウを自分だと感じてしまった零

一刻も早く家を出ようと、高校へは行かない選択をします。

 

将棋に集中したい。

お金を稼いで自立したい。

 

そう思いながらも、一番強かったのは自分があの家を出なければならないという思い

自分があの家の人たちを食い尽くす前にと。

 

自分はカッコウだ。

押しのけた命の上に立っている。

 

必死に生きてきただけだというのに、どうしようもなく苦しみ続ける零。

この物語が、そんな彼を救ってくれるものになってくれれば良いなぁと、この回を読んで思いましたね。

 

3月のライオン感想まとめ

 

改めて1巻を読むと、やはり面白いというよりも辛さの方が先に来ちゃいますね。

必死に生きてきて、どうにかプロ棋士になる事が出来た。

しかしそれでも全く救われない桐山零という青年。

 

彼にとって将棋というものがどういう存在なのか。

そして彼と川本家はどういう関係になっていくのか。

果たして苦しむ零に救いが訪れていくのか

 

そういう部分がしっかりと問題提起されていた気がしますね。

 

色々な部分をとにかく丁寧に描いているだけに、進めば進む程に深さが増していく作品だと思います。

 

 

今回はここまで。

 

最後までお読み頂きありがとうございました!

 

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